食品メーカーのための初めての輸出:全体像をつかもう

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「国内市場が頭打ちで、海外に販路を広げたいけれど、輸出って難しそう……」
そんな不安を抱えている中小食品メーカーの方は少なくありません。

でも、実は輸出の全体像をつかむことで、やるべきこと・外注できること・今すぐ始められることが明確になり、一歩を踏み出せるようになります。

この記事では、初めての輸出を考える方に向けて、商品を海外に届けるまでの流れをわかりやすく解説します。


輸出は“準備7割”。最初に「全体像」をつかむことが成功の鍵

輸出は、いきなり契約を取るようなものではなく、段階的に準備を積み重ねていくプロジェクト型の業務です。

いくつかのハードルはありますが、1つ1つの工程に分解すれば、決して不可能な話ではありません。
小さな企業にとって重要なのは、「自社でやるべきこと」と「外注すべきこと」を見極めることです。

ステップ1:事業計画を立てる(なぜ、何を、どこに)

最初にやるべきことは、目的と方針の明確化です。
海外輸出は、なんとなく始めるとコストだけがかかり、失敗しがちです。

以下のような質問に答えてみてください:

  • なぜ輸出するのか?
    売上拡大?ブランド強化?国内市場の縮小対策?
  • 何を輸出するのか?
    全商品?一部?どの商品が現地ニーズに合っている?
  • どこに輸出するのか?
    アジア?欧米?現地規制や味の好みに対応できる?

ここで方向性がブレていると、あとで手戻りが多くなってしまいます。

ステップ2:商品を見直す(そのままでは売れません)

食品の輸出の最初の大きな壁が「国内で売れている=海外でも売れる」ではないところです。

以下の点をチェックしなければいけないです:

  • 原材料や添加物が輸出先の規制に適合しているか?
  • 保存方法・温度帯・消費期限などが輸送に耐えられるか?
  • 表示ラベル(言語・栄養成分表示など)がルールに合っているか?
  • パッケージが現地消費者にとって魅力的か?

たとえば、「クチナシ色素」は国によっては使用できないところもありますし、日本の和風パッケージがアメリカでは“ヘルシー感”として好まれる場合もあります。
反対に日本のスーパーやコンビニでは売れないようなパッケージデザインが好まれることもあります。

👉 ここで活用したいのが、商品スクリーニング
商品の商品規格書の情報から、どの国に輸出できるか/できないかの初期診断を行っています。

ステップ3:実務の準備(物流・書類・パートナー)

商品が輸出できそうとなったら、次は実務の段取りです。
ここで重要になるのが、「輸送・書類・販売先の確保」です。

  • インボイス、パッキングリスト、原産地証明書、ラベル書式などの貿易書類
  • 冷凍・冷蔵対応の物流手段(航空便/海上便)
  • 信頼できる販売パートナーや輸入業者との接点づくり(展示会、商談会、JETROなど)

相手先によって実務面をサポートしてもらう国内商社を変えるメーカーも多いです。

ステップ4:契約と価格設定

輸出の現場で意外とつまずきやすいのが価格交渉と契約条件です。

  • 為替リスクをどうする?(円建て or 現地通貨建て)
  • 取引条件(FOB/CIF/DDPなど)はどこまで含む?
  • 支払方法はどうする?(前払い/L/C/後払い)

これらは、日本国内とまったくルールが違うため、事前の学習と経験者のサポートが不可欠です。

また、棚の確保や商品登録にお金がかかる場合や、重大な条件が後から出てくることも多いので注意しましょう。

ステップ5:輸送・通関

ここでようやく商品を出荷するフェーズに入ります。

特に食品輸出では、以下のような点でトラブルが起こりやすいため注意が必要です。

  • 通関時のラベル表示違反(誤訳・表示不足など)
  • 温度帯違反での品質劣化(冷凍食品なのに常温扱いなど)
  • 税関検査での遅延・破棄
  • 破損

これを防ぐには、事前の表示確認・梱包対策・通関業者との連携が鍵。

ステップ6:現地で販売し、改善につなげる

最後に、商品を現地で販売し、「売れた/売れなかった理由」を把握することが重要です。

  • 売れた場合:何が支持されたかポイントを分析
  • 売れなかった場合:文化・味覚の違い、販促不足、価格の不一致など

この段階で改善点を得ることで、2回目、3回目の輸出がスムーズになっていきます。

図解で全体を把握しよう

①事業計画
 ↓
②商品スクリーニング(←今すぐやるべき)
 ↓
③実務準備(書類・物流・パートナー)
 ↓
④契約と価格設定
 ↓
⑤輸送・通関
 ↓
⑥販売と改善

まずは「スクリーニング」で可能性を見極めよう

多くの食品メーカーが「時間と費用をかけてからダメだった」という失敗をしています。
だからこそ、最初の段階で“商品として輸出できるかどうか”を見極めることが重要です。

私たちは、食品輸出の現場経験をもとに:

  • 商品原材料・パッケージ・保存方法の確認
  • 規制適合性の一次チェック(対象国:米国・EUなど)
  • 必要な改善点・注意点のフィードバック

といったスクリーニングサービスを提供しています。


👉 あなたの商品は「どこに出せる」のか、まずは診断から始めてみませんか?

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まとめ

  • 輸出は6つのステップに分けて考えると、やるべきことが明確になる
  • 最初の“商品スクリーニング”が、その後の成否を大きく左右する
  • 自社だけで抱えず、専門サービスをうまく使ってリスクを減らすのが成功の近道

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